「大切にされていない」と嘆く二人の話

エッセイ

30度を超える猛暑が続いている。
身体は疲れているが、湿度が高く、朝日が昇る時間も早い。
4時には明るくなるため、その明るさでパッと目が覚めてしまう。

さて、きょうは私のアルバイト先、とあるぶどう農家に勤める
女性二人の話のことを書こうと思う。
彼女たちは最近「大切にされていない」と嘆くことが多い。

いま、ブドウの作業は佳境を迎えている。
めっちゃくちゃ忙しいし、そして暑いι(´Д`υ)アツィー
私が働く地域でも連日、30度を超える。
強烈な日射により、体感温度は35度は、ある。

経営者にとっては、本当に頼もしい。
こんなに優秀で、勤勉に働いてくれる人はめったにいない。

👩女性Aさんは、勤続10年以上のベテラン。
子供が3人いるシングルマザーで、まだ30代。農業界ではめちゃくちゃ若い。
よく笑うムードメーカーで、その人がいると、職場の雰囲気が明るくなる。
親分肌で、「これ買ってきたよ〜」とよく差し入れをしている。
当然、周りの多くのスタッフから慕われている。

👱‍♀️女性Bさんはまだ20代。さらに若い。
地元の農業関係の学校を卒業してすぐ、今の職場に就職した。
頑張り屋で、勤務時間が終わっても「キリよく作業終わらせたいから」と進んで仕事をしている。
ちょこちょこ自腹で小道具を買ってきて「これいいですよ」と周りに言っている。
体力あり、気力あり、そして熱心である。

ぶどうだけでなく農家は当たり前だが、繁忙期は休みにくい。
ぶどうは成長止まってくれないから。休む日は、生育状況や天候を見て休むことが多い。
そもそも、繁忙期は休みを取りにくい。(逆に農閑期は休みを取りやすい)

クーラーの効いた室内でのパソコン作業ではなく、
30度を超える炎天下、直射日光を浴びながら肉体労働。過酷である。

正規のスタッフでも1〜2年で辞めていく人も多い、この業界。
さらに近年、人口減少により慢性的な労力不足となっており、
繁忙期の人出確保が困難を極めている。

人が来てくれないため、園主やその家族が、朝5時から夜7時まで働き詰めている
農家も多い。

そんな中、当方が務める農家は恵まれている。
リーダー的存在で、何年も続けているAさん、Bさんは、この農家にとって貴重な戦力である。

その二人は最近、「私たちは大切にされていないのでは?」と、
気の置けない人(親しい人)に、愚痴をこぼすことが多い。

・園主に、雑務やスタッフの管理を丸投げされる
・新しいことを始めよう、と提案しても、ことごとく断られる
などなど。

バイトの私から見ても、うん。そうだよなあと感じている。

農家あるある。いまはJA出荷一本打法。
新しい販路に手を出すとなると「考える」という行為が発生する。
それができないんだなあ、今の園主さん。

ここには書けないが、いろいろと、原因はあるのだけれど。
うーん。もっとスタッフとのコミュニケーションをしっかりするとか、
働きやすい環境づくりにも取り組むとか、やることあるだろうに。

いつまで二人がいるか。
いなくなるのも、そう遠くないかもしれない。

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